7月21日(盛岡=仙台=山形=米沢=越後下関=大石~高橋方) 天候:晴時々くもり
<第1行程、登山口手前、大石集落へ>

盛岡から仙台へは高速バスで行き、そしてJR仙山線(快速「仙山」)・奥羽本線(快速「ざおう」)・米坂線(普通列車)で関川村の越後下関駅へ向かった。山形駅で昼食とし、すぐにできるという事でカレーを注文した。山形は縦長の信号機が多いので聞いてみるとやはり雪が多いという事のこと。しかし夏は暑く、連日33度だという。天気は比較的晴れていたが、小国に向かう間ににわか雨があった。ようやく夕方に越後下関駅に着いた。またバスが来るまで時間がたっぷりある。ここはその名の通り新潟県、新潟県の駅に降りたのは初めてであった。駅近くの交差点の信号機はやはり縦長であった。

食料品店はろくになさそうだったが、それでも夕食にパンを買った。そしてバス待合所に行ったら地元のおじさんがいた。私に話しかけてきたが、最初は何言っているのかわからなかった。まず大学の話になり、不況就職関係、新潟は大学が増えている事等話になった。そうしているうちに買い物帰りのお姉さんが来た。私は待っている間にパンを食べた。18:30発のバスに乗る頃には計5人になった。大石経由金俣行きのバスで大石で下車、私と共に最初いた地元のおじさんも降りた。そして彼が登山案内所の高橋さん方まで案内してくれた。

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家に着くとご家族が迎えてくれた。麦茶とご自宅で取れたトマトと漬物を出してくれた。おばあさんの話では「昔は夏休みに入ると登山者が多くやってきたが、最近は少なくなった。かつてまかないもやってきたが、今はやらなくなった。」との事、そしてこの日は暑かったという。それからお風呂にも入れてくれた。そして謝礼として2000円支払い、登山者カードを記入した。ちなみに猫が1匹いた。薄い茶系のとら猫だ。20:30頃ふとんにくるまった。余談となるが、この村は水洗トイレが多い。駅はもちろんバス待合所、そしてここも水洗だった。大石はくもりだった。

7月22日(高橋方~大石ダム~イズグチ沢出合~ゼカイ沢出合~大熊小屋~一杯清水~杁差岳・杁差小屋) 天候:晴時々くもり

<第1行程、主稜線までの長く辛いアプローチ>

3時に出発しようと思ったが、寝坊で結局4:20近くに出発、大石ダムまで車道を歩いた。ダムに着いたが、トイレがありこれも水洗だった。車が2台ありそのうちの1台はこんなに朝早いのに子連れだった。ダムの上を通って左岸へと行く。いきなり歩行者用トンネルがあり、真っ暗だったが10分間照明が点灯するボタンがあり、それを押していった。トンネルを抜けてしばらく舗装路が続く。吊り橋を渡るといよいよ山道で、しばらく狭い断崖のスリルある道を行く。歩きやすい所もあったが、大半はこの様な厳しい道だ。それが延々と続く。

イズグチ沢を越え、ある地点で休憩していたら何とザックの雨蓋のジッパーの片方が壊れたのだ。まだ片方だけだから良かったが。おかげ様でお天気が良い状態が続いている。9時近くにゼカイ沢出合に着いた。「あと1時間で大熊だ!」と思ったが、しかしそれから1時間が辛かった。何せ水が空になってしまったのだから。特に最後の30分は死にそうな思いだった。この1時間の間に1人の男性と擦れ違った。彼は前日大熊小屋に泊まり、これから大石に下るという。又、私に10時には小屋に着かないだろうとも言っていた。まさにその通り10時には間に合わなかったが、10時過ぎにやっと大熊小屋に着いた。やっとの思いで小屋に着いたときの喜びようといったら・・・・・。水場で水を汲み、水を飲むとまさに生き返った。小屋は誰もいなかったが、ひとまず昼食とした。小屋の前にはバーベキューコンロの様なブロックと網で作られたグリルがあった。

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11時過ぎに出発、最低でも頼母木小屋に着きたい所だが時間が厳しい。沢にかかる丸木の橋を渡ると急な尾根に取り付く。杁差岳まで5.4kmだが行けども行けども樹林が続き、進む気配が感じられない。出会う人もなし。小刻みに休んだり水を飲み過ぎたためか、ペースが遅い感じだ。おまけに暑かったし。大熊小屋までが大変だった上に更に急な登りときた。大熊小屋までに会った男性の話では大熊小屋でゆっくり休んで泊まるのも良いとの事だ。だが主稜線に着くまでがヤマだ。カリヤス平に着いたのも15時過ぎで、「ええ、まだここなの」という感じだ。一杯清水は既に通り過ぎたらしい。もっとも水量が少ないですし。

遅れているのでピッチを上げた。尾根のピークを越えてもまだまだ続く。これを登れば杁差岳ではないかと思っても甘い甘い。ついにようやく17時過ぎにして池が現れた。同時に雪渓があり少ないながらも冷たくおいしい水が流れていた。水筒もほとんど空で、杁差の小屋では満足に水を得られないという事でこの水を汲んだ。この旨さは言葉で表しようがない程だった。ちなみにガイドブックでも「水」という記号で書いていない所だ。最後の登りはいきなり草木を掻き分けながらだった。こんなのが本当に道かと思える程だ。それでも間もなくきちんとした道に出る。一踏ん張りで小屋が見えてきた。大石を出発してから12時間以上、大熊小屋からも6時間以上かかった(信じられない位だ)。結局大石ダムを出てから杁差岳に至るまで会った人はたったの1人だった。これだけ長い道程にしていながらも。本来なら門内小屋まで行きたかったが、こんな時間では頼母木小屋にも着けない。結局この小屋に泊まる事にした。又、小屋の前に1人の男性がいた。

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荷物を置いたら杁差岳を往復した。小屋からすぐだった。「杁差岳」と書いてある標識はなかったが、小さい鳥居とお宮があった。杁差避難小屋は新しく立派になった様だ。岩手自然の会のある会報にその小屋のイラストが載っていたが、それはカマボコ型で私はそれをイメージしていた。所がどっこい建て替えられたのである。よく牧場にある小屋の様な屋根の2階建てで、横にトイレがあり小屋の玄関は鉄の扉である。中に入ってみると立派な階段があり、きれいである。ガイドブックには定員20人と書いてあったが、もう少し多くの人が泊まれる感じがした。この小屋に今晩はたったの2人だけだ。ちなみに彼は埼玉から来たといい、勤めは東京だという。前日は弥平四郎から飯豊本山を経て御西小屋で泊まり、今日は北股岳を経てこの小屋に着き、翌日は東俣から大石に向かうという。又、東俣の方が西俣(大熊小屋経由)より歩きやすいとも言っていた。夜の満月は見事だった。ざるうどん(札幌のメーカー菊水)を食べ、静かな夜を過ごした。又、ガスがあったのが晴れた。

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コースタイム(全体はこちら)
18:45出発
大石バス停 登山案内所である高橋方へ向かう。
18:50到着 高橋方 1泊お世話になる。大石ダムまでは車道、そこから左岸沿いの登山道を行く。ダムを渡った後トンネルあり。吊橋の後本格的な山道へ。
4:19出発
6:48到着 イズグチ沢出合 断崖の歩き辛い狭い道が続く。沢水はそんなに冷たくはない。出発してからザックの雨蓋のジッパーが一つ壊れた。
6:53出発
8:50到着 ゼカイ沢出合 1人の男性が大熊小屋方面から来たが、大石ダムを出てから杁差避難小屋に着くまでに会った人は結局この人だけになった。水がなくなり小屋に着くまでラスト30分が辛かった。
9:05出発
10:05到着 大熊小屋 待望の水で生き返った思いになった。昼食、大休止とした。杁差岳までの登りが急で進行がはかどらず、何とか休みながら行った。
11:10出発
17:00到着 新六ノ池 近くの雪渓から冷たくおいしい水を補給した。当初は門内小屋か頼母木小屋の予定だったが時間がかかってしまい杁差避難小屋までにした。ヤブ道を破るといい道になった。
17:20出発
17:40到着 杁差避難小屋 小屋の外に1人の男性がいた。ザックを置いて杁差岳を往復。小屋は私とその男性だけとなった。小屋はカマボコ型から新しくなった。

※大石バス停の出発時刻・高橋方の到着時刻は前日(21日)のものである。

 

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